コシバへ

犬と暮らしはじめてから13年になる。
海外に住んでいた頃は犬なんてあまり興味がなく、
どちらかと言えば、自由奔放な猫派であった。

ところが福岡移り住んでからすぐに知り合いから雑種のメスをもらった。
何処となくコーギーにも柴にも似ていたため、"コシバ"と名付けた。
そのコシバも天寿をまっとうして、昨年の6月に他界した。

信じられないくらい元気だったコシバは10才を過ぎた頃から
体調が悪化し、病院通いの生活が始まった。
11才で寝たきりになり、日々介護に明け暮れた。

若い頃のコシバは臆病なのに好奇心旺盛なコだった。

忙しくあまり散歩にも連れていってあげれなかったせいか、
雨と寝る時以外は、いつも裏庭の芝の上にいた。
2畳程しかない狭いスペースだが、コシバにとってはお気に入りの場所だった。

食事を取るのも、昼寝をするのも決まって芝の上。
狭い、狭い芝の上をいつもグルグルと楽しそうに走り回っていた。

寝たきり生活が始まってから、コシバはめっきりと裏庭にでなくなり、
家の中から、ぼーっとお気に入りの場所を眺める日々が続いた。

そんな・・・とある日、残業明けで帰宅が遅くなった。
胸騒ぎがし、急いで車を飛ばした。
通常30分程の道のりが、永遠に続くかのように長く感じた。

家に着いた時、コシバの姿は介護用ゲージの中にはなかった。
家中をどこを探してもコシバの姿が見当たらない・・・。

自分の最後を悟ったのか、換気の為に少し開けていた窓から
お気に入りの芝に出たのだろう。

コシバは芝の上で糞まみれになって死んでいた・・・。

何気なく飼い始めたコシバだったが、
別れは哀しみに満ちたものだった。

3月28日
福岡県福岡市 コシバのじいじより___天国のコシバへ




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